結局、ジンとは何なのか?
「ジンの歴史」や「製造方法の詳細」をここで長々と語るつもりはありません。
今の時代、正確なデータはAIがすぐに教えてくれますからね。
もしあなたが誰かに「ジンって何?」と聞かれたら、今後はこう答えてみてください。
「ジュニパーベリー(ネズの実)で香り付けをした、蒸留酒のことですよ」 これだけで十分です。
農作物由来のスピリッツに、ジュニパーベリーの香りを纏わせる。
もしこの香りがなく無味無臭であれば、それは「ウォッカ」の領域になります。
「ドライ」なロンドン、それ以外の個性
味の傾向を聞かれたら、こう整理しましょう。
「ロンドンドライジンは名前の通り辛口(ドライ)でキレがあるもの」それで十分です。
他のジンに興味が出てくれば、様々なボタニカルのあるジンをバーテンダーに聞いてみましょう。
まずはドライ・ジンというものがあるということだけ。
バーテンダーがジンを手に取る「3つの理由」

マティーニ、ホワイトレディ、ジントニック……。数多くのスタンダードカクテルで主役を張るジンですが、私がオリジナルカクテルを考案する際、ジンをベースに選ぶのには明確な「条件」がありました。
- 清涼感を際立たせたい時
ジュニパーベリーの香りは、圧倒的な清涼感をもたらします。最初の一杯に相応しいジントニックがその最たる例です。 - 香りに「奥行き」と「変化」をつけたい時
ウォッカでは少し味気ない。かといってラムやテキーラでは主張が強すぎる。そんな時、複雑なボタニカル(香草)の香りが、カクテルに立体感を与えてくれます。 - 「透明感」のある色合いを狙いたい時
副材料の透明度を活かしたい時、あるいは宝石のように澄んだ色を表現したい時、無色透明なジンは最高のパートナーです。
ウォッカとジンの使い分け:プロの微調整
例えば「紫色のカクテル」を作る場合を考えてみましょう。 ぶどうリキュールやパルフェ・タムールを使用する際、メインのアルコールをどう選ぶか。
- ウォッカを選ぶ時: リキュールの風味(ぶどうのような甘さや香り)をダイレクトに、かつクリアにアルコール度数だけ上げたい場合。
- ジンを選ぶ時: ベーススピリッツ自体のボタニカルな香りとリキュールを調和させ、エッセンスの層を厚くしたい場合。
このように、プロのカウンターでは「何をメインに感じさせたいか」によって、1オンスの透明な液体を使い分けています。

結びに
正解は一つではありませんが、この記事を読んだあなたが次にバーでジントニックを頼む時、「この清涼感はジュニパーベリーの魔法なんだな」と少しでも感じてもらえたら嬉しいです。

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