投稿者: hik

  • 【体験の贈り物】大切な人をバーへ連れて行く。失敗しない「エスコート術」とスマートな祝い方

    【体験の贈り物】大切な人をバーへ連れて行く。失敗しない「エスコート術」とスマートな祝い方

    「物」ではなく「特別な時間」をエスコートする

    誕生日や記念日。
    特別な日の最後に、静かなバーの扉を開ける。
    それは形に残るプレゼント以上に、二人の記憶に深く刻まれる「体験のギフト」になります。
    しかし、慣れない環境では「どう振る舞えばいいか」と不安になるもの。
    今回は、バーテンダーの視点から見た、最もスマートなエスコート術をお伝えします。

    お祝いは「フルーツの盛り合わせ」がちょうどいい

    予約の際、ぜひ「記念日です」「誕生日です」と伝えてみてください。
    バーでお勧めしたいお祝いは、豪華なケーキよりも、彩り豊かな「季節のフルーツ盛り合わせ」です。

    Assorted Fruits

    実は、ケーキはカクテルと合わせるのが少し難しい場合があります。
    その点、フレッシュなフルーツはどんなお酒とも相性が良く、暗い店内にパッと華を添えてくれます。
    そこに小さなメッセージプレートを添える。
    これこそが、バーという空間に馴染む「大人の祝い方」です。

    注文は、自身で選ばず「バーテンダー」に託す

    お連れ様に何かお酒を勧めたいとき。自分でメニューを指差すよりも、バーテンダーにこう伝えてみてください。
    「彼女(彼)は、柑橘系が好きで、アルコールは弱めがいいそうです」
    あなたの知っているお連れ様の情報をプロに共有し、あとはバーテンダーに最高の提案を任せる。
    そうすることで、お連れ様とバーテンダーが会話するきっかけが生まれます。


    お酒に詳しい方だと、バーテンダーと直接相談して彼女(彼)の飲み物を決めたくなりますよね。
    ですがお酒の話は飲み物が提供された後でいいでしょう。
    まずはグッとこらえて。


    あなたがその「架け橋」になることこそが、最高のエスコートです。

    照れずにやりきる「紳士・淑女」の振る舞い

    バーは、少しだけ非日常な場所。
    だからこそ、普段は照れくさいようなエスコートも絵になります。

    • 椅子を引いてあげる
    • コートを預かり、ハンガーにかけてあげる(またはスタッフに渡す)
    椅子を引く

    「少しやりすぎかな?」と思うくらいで丁度いいのです。
    自信を持ってスマートに振る舞うあなたの姿が、その夜の価値をさらに高めてくれます。

  • 紅茶はノンアルコールの「最高の名脇役」。香りを操るティー・バリエーションの楽しみ方

    紅茶はノンアルコールの「最高の名脇役」。香りを操るティー・バリエーションの楽しみ方

    なぜ、バーテンダーは「紅茶」を重宝するのか

    ノンアルコールカクテル(モクテル)を作る際、私たちが最も頼りにするのが「紅茶」です。
    紅茶には、お酒に共通する「渋み(タンニン)」や「複雑な香り」があります。これらが加わることで、単に甘いだけの飲み物が、一気に「大人のカクテル」へと昇華するのです。

    香りのアールグレイ、コクのアッサム

    アールグレイアイスティー

    使う紅茶の種類によって、相性の良い組み合わせが変わります。

    • アールグレイ:
      ベルガモットの柑橘香は、レモンやオレンジとの相性が抜群。
      炭酸で割るだけで「シャンパンティー」のような華やかさが生まれます。
    • アッサム・ウヴァ:
      濃厚なコクがあるため、ミルクやチョコレート、抹茶シロップなど、重厚な味わいと合わせるのが正解です。
      冬場はホットミルクティー仕立てのモクテルも最高です。

    桃のハーブティーで癒しのひととき

    ハーブティーなら「桃(ピーチ)」のフレーバーがおすすめです。
    ハーブ特有のボタニカルな香りに桃の柔らかな甘みが加わり、リラックスしたい夜にぴったりの一杯になります。

    プロの日常:ダージリン・ソーダの贅沢

    私自身、よく愛飲しているのが「アイスダージリン」を炭酸水で割っただけのシンプルなスタイルです。
    ダージリン特有の「シャンパンフレーバー」が、炭酸の泡とともに弾ける瞬間は、夏でも冬でも心地よい贅沢を感じさせてくれます。

    自宅で試せる「黄金比率」

    もし、ご自宅に「MONIN(モナン)」などのシロップがあれば、ぜひ次の比率を試してみてください。

    • ティー・ミルク:
      シロップ 1 : 牛乳 3 : アイスティー 5
    • ティー・ソーダ:
      シロップ 1 : アイスティー 5 : 炭酸水 3

    この比率を覚えるだけで、ティー・バリエーションの幅は無限に広がります。

    アッサムアイスティー
  • 「たかが水」で終わらせない。ウイスキーを劇的に変える水と炭酸の選び方

    「たかが水」で終わらせない。ウイスキーを劇的に変える水と炭酸の選び方

    炭酸選びの決定版:ウィルキンソンの瓶を勧める理由

    自宅でハイボールを作る際、まず手に取ってほしいのが「ウィルキンソン」の瓶です。
    多くのバーで採用されている理由は、そのガツンとくる強炭酸。
    瓶入りはガスが抜けにくく、最後までキレのある一杯を楽しめます。

    炭酸水には「ペリエ」や「サンペレグリノ」といった海外勢も有名ですが、ハイボールにするなら少し注意が必要です。
    サンペレグリノは微炭酸なので割り材としては少し物足りず、ペリエはそれ自体が完成された味わいなので、お酒を割るよりは単体でライムを搾って楽しむのが一番だと、私は考えています。

    日本のウイスキーには「日本の水」が一番

    日本のウイスキー(山崎や白州など)は、日本の美しい山々から採れたおいしい「軟水」で作られています。
    そのため、市販の日本の炭酸水や水であれば、基本的に相性は抜群です。
    一番避けたいのは、日本の繊細なウイスキーに、海外の強烈な「硬水」を合わせてしまうこと。
    水の個性が強すぎて、ウイスキーの繊細な香りを消してしまいかねません。

    清涼な川

    水割りは「土地の硬度」を意識して

    もし、あなたがシングルモルトの水割りにこだわるなら、ぜひ「水」そのものの硬度に注目してみてください。
    例えばスコッチのシングルモルトであれば、

    • ハイランド地方のウイスキー:
      「Glenmorangie(グレンモーレンジー)」のように硬水を用いて作られるものには、同じく硬度の近い「ヒルドンウォーター」などが好相性です。
    • スペイサイド地方なら:
      「スペイサイド・ウォーター」など、その土地に近い性質の水を選ぶのが理想的です。

    とはいえ、迷ったら日本の「富士ミネラルウォーター」を選べば間違いありません。
    日本のおいしい水は、多くのウイスキーを優しく包み込んでくれます。

    広大な湧き水

    結びに

    ウイスキーという「命の水」を、最後に完成させるのはあなた自身が選ぶ「水」です。
    お気に入りのボトルを手に入れたら、次はぜひ、その隣に並べる水や炭酸水にもこだわってみてください。
    そのひと手間で、いつもの一杯はもっと自由で、もっと深くなるはずです。

  • 甘く情熱的な「ラム」の世界。プロが教える、カクテルからストレートまでの愉しみ方

    甘く情熱的な「ラム」の世界。プロが教える、カクテルからストレートまでの愉しみ方

    ラムは「サトウキビ」から生まれた情熱のお酒

    「ラムって何?」と聞かれたら、まずはこう答えましょう。
    「サトウキビを原料とした、蒸留酒のことですよ」
    サトウキビ由来の独特の甘みとコクがあり、ジンやウォッカに並ぶ「世界4大スピリッツ」の一つとして、世界中で愛されています。

    サトウキビが原料

    バーテンダーの腕が試される「ホワイトラム」

    ダイキリ、モヒート……。
    ホワイトラムを使ったカクテルは、どれも王道かつ人気です。
    しかし、バーテンダーにとってこれほど神経を使うお酒もありません。
    ホワイトラムは繊細で、油断すると味が薄くなりやすい。
    シェイクの技術、使う氷の硬さ、副材料のわずかなバランス。
    その一杯には、バーテンダーの修練が凝縮されています。

    フローズンやクラッシュアイスとの最高の相性

    ラムの真骨頂は、氷を細かく砕いた「フローズンカクテル」や「クラッシュアイス」との相性です。
    ラムの甘さと、レモンやライムの鮮烈な酸味。
    これらがキンキンに冷えた氷と混ざり合った時、他のスピリッツでは真似できない抜群の清涼感が生まれます。
    ライムと砂糖を潰しながら楽しむ「カイピリーニャ(カシャーサラム)」なども、ラムの仲間ならではの野性味溢れる楽しみ方ですね。

    夜を締めくくる「ダークラム」の深い眠り

    一方で、樽で熟成させた「ダークラム」は、まるでブランデーのような風格を持ちます。
    熟成年数によっては「XO」といった称号がつくものもあり、ブランデーと比べて比較的安価でありながら、ストレートで十分に堪能できる深いコクがあります。
    おやすみ前の一杯(ナイトキャップ)として。
    あるいは、冬の夜にはバターを落とした「ホット・バタード・ラム」として。
    温めることで開く甘美な香りは、心まで解かしてくれます。

    ホットバタードラム

    結びに

    カクテルで爽やかに、あるいはストレートで重厚に。
    これほど万能で、知れば知るほど面白いスピリッツは他にありません。
    次にバーを訪れたら、ぜひ今の気分を伝えて、ラムの多様な一面に触れてみてください。

  • 最初の一杯は何が正解?プロが教える「スマートな注文」と2杯目への導線

    最初の一杯は何が正解?プロが教える「スマートな注文」と2杯目への導線

    挨拶から始まる、心地よい夜

    予約をし、服装を整え、いよいよバーの扉を開ける瞬間。
    「手慣れた風」を装う必要はありません。
    控えめに、でもしっかりとバーテンダーに挨拶を交わす。
    その一言だけで、カウンターの空気は一気に和みます。

    最初の一杯に「ビルド」を勧める理由

    何を頼んでも自由なのがバーの良さですが、スマートに夜を始めたいなら、私は以下の3つを推奨します。

    • ビール
    • ウイスキー(ソーダ割り、ロックなど)
    • ビルドカクテル(ジントニック、モスコミュールなど)

    共通点は、シェイカーやミキシンググラスを使わず、グラスの中で直接仕上げる「ビルド」という手法で作れること。
    なぜこれがいいのか。
    それは、バーテンダーが「最も早く出せる」からです。

    ビール

    バーテンダーの「怒涛の5分間」を知る

    お客様が入店してからの数分間、バーテンダーの頭の中はフル回転しています。
    お絞りの用意、メニューの提示、お通しの準備、そして伝票の作成……。
    ここに時間の掛かるカクテルが入ると、乾杯までの時間が延びてしまいます。
    まずはサッと出てくる一杯で喉を潤し、お店の空気に馴染む。
    これが自分自身を「ソワソワ」から解放するコツです。

    最高の2杯目のために、1杯目を活用する

    本命のカクテルやオリジナルカクテルは、ぜひ「2杯目」に持っていきましょう。
    1杯目を飲んでいる間に、私たちは「この方はどれくらいのペースで飲むのか」「どんな表情でお酒を楽しんでいるか」を観察し、会話を通じてあなたの好みを深く探ります。

    1杯目を楽しんでいる最中に「次は少し甘めのカクテルを」と先に伝えておく。
    そうすれば、バーテンダーは他の注文をこなしながら、あなたの2杯目のために最良の準備を整えることができます。

    1杯目を飲みながらメニューを開く
  • 一流は「耳」で接客する。AIには真似できない、音から読み取るおもてなし

    一流は「耳」で接客する。AIには真似できない、音から読み取るおもてなし

    最高の技術は「手」ではなく「耳」に宿る

    バーテンダーに必要なスキルといえば、鮮やかなシェイクや豊富な知識を想像するかもしれません。
    しかし、私が10年のキャリアで最も大切だと感じたのは「聴く力」です。

    それは単にお客様の話に耳を傾ける「聞き上手」という意味だけではありません。
    プロのバーテンダーは、カウンターに響く「微かな音」ですべてを判断しているのです。

    氷の音で「おかわりのタイミング」を知る

    修業時代、先輩から厳しく指導されたのは「お客様のグラスを見ずに、中身の量を当てろ」ということでした。
    一対一なら目視で十分ですが、一人のバーテンダーが数十名のお客様を相手にする現場では、一人ひとりのグラスをじっと見つめるわけにはいきません。

    先輩の修行

    私たちは、お客様がグラスを置く瞬間の「氷の音」や、テーブルに触れる「音の響き」を聞いています。
    「カラン」と鳴る氷の高さ、重さ。
    それだけで残りの分量がわかります。
    目の前のお客様と会話を楽しみながら、視線を外さずに、別のお客様の空いたグラスへサッとおかわりを伺う。
    この「音による察知」こそが、バーにおけるスマートな接客の正体です。

    「こぽこぽ」という音に込める精度

    音の魔法は、お酒を作るときにも現れます。
    ボトルからお酒を注ぐとき、注ぎ口から聞こえる「こぽこぽ」というリズム。
    訓練を積むと、手の指にかかる比重とその音の間隔だけで正確な分量を注ぎ切ることができるようになります。
    会話を止めることなく、手元に全神経を集中させずとも、最高の一杯を作り上げる。
    それはマルチタスクが要求されるカウンターの中での必須技術なのです。

    AIには作れない「余白」を楽しむ場所

    最近、AIの進化により「バーテンダーの仕事がなくなる」という予測を耳にすることがあります。
    システムエンジニアとしても活動している私から見れば、確かにお酒を正確に調合するだけなら機械の方が効率的かもしれません。

    しかし、それは「頼みたいものが完全に決まっていて、液体にのみお金を払う」場合の話です。
    バーの価値は、お酒そのもの以上に「自分の状況を察してくれる空気感」や「予想外の会話」という、AIには数値化できない「余白」にあると信じています。

    ロボットによるカクテル

    音で空気を読み、心で応える。
    そんなアナログで不器用な、でも温かい場所を楽しみに、ぜひバーへ足を運んでみてください。

  • 【成人の日】形に残る物よりも、一生忘れない「経験」を。親子でバーの扉を開けるという贈り物

    【成人の日】形に残る物よりも、一生忘れない「経験」を。親子でバーの扉を開けるという贈り物

    初めてのバーは、誰だって怖い

    20歳になり、法律的にお酒が解禁される日。
    若者にとって、本格的なバーの重厚な扉は、一人で開けるには少しだけ勇気がいるものです。

    私がホテルバーに勤めていた頃、成人の日の前後に、少し照れくさそうにカウンターに座る親子連れのお客様をよくお見かけしました。
    お父様が息子さんに「何が飲みたい?」と問いかけ、私がその間に入って、初めての一杯を一緒に選ぶ……。
    あの光景は、いつ見ても心が温まるものでした。

    ファーストカクテル

    「バーテンダー」という知人を作るというギフト

    親が子をバーへ連れて行く。
    それは単にお酒を奢るということ以上の意味があります。
    一度誰かに連れられてバーを訪れ、バーテンダーと一言二言かわしておけば、その場所は「未知の怖い場所」から「知っているお店」に変わります。

    「この間は父と来ましたが、今日は一人で来ました」 そう言って後日ふらりと立ち寄ってくれる新成人の方を見るたび、お父様は素敵な「居場所」をプレゼントされたんだな、と感じていました。

    バーテンダーを「味方」につけてください

    もし親子でいらしたなら、ぜひ私たちバーテンダーに「今日、この子がハタチになったんです」と教えてください。
    私たちは、その方がお酒を嫌いにならないような最初の一杯、そして「大人って意外と楽しいかも」と思えるような会話を全力で提供します。

    カウンター二人席

    形に残るプレゼントも素敵ですが、「大人の遊び場への入り口」を教えてあげる。
    そんな粋なギフトを選んでみてはいかがでしょうか。

  • お酒が飲めなくても「同じ見た目」で楽しめる。バージン・カクテルの魔法と頼み方のコツ

    お酒が飲めなくても「同じ見た目」で楽しめる。バージン・カクテルの魔法と頼み方のコツ

    「バージン」は、お酒を飲めない人の強い味方

    バーのメニューにノンアルコールが見当たらなくても、諦める必要はありません。
    多くのカクテルには、アルコールを抜いた「バージン◯◯」というスタイルが存在します。

    • モヒート → バージンモヒート
    • ブラッディ・メアリー → バージンメアリー
    • シーブリーズ → バージンブリーズ

    「バージン=ノンアルコール」と覚えておけばOKです。
    見た目はお酒そのものなので、接待や仕事の付き合いで「飲んでいる雰囲気」を壊したくない場面でも非常に重宝します。

    もっと美味しくするための「炭酸」の魔法

    通常のカクテルは「お酒(ベース)」があることで味が成立しています。
    ベースを抜いた時、ただ混ぜるだけではどうしても味気なくなってしまうことがあります。

    そこで、バーテンダーにこう伝えてみてください。 「炭酸あり(またはどちらでも可)で作ってください」

    炭酸を使用したカクテル

    これだけで、私たちバーテンダーはジンジャエール、セブンアップ、ソーダなどを駆使して味に奥行きを出すことができます。
    例えばバージンモヒートなら、たっぷりのミントとライム、シロップに炭酸を加えることで、お酒に負けない最高の清涼飲料になります。
    (個人的に炭酸なしだとどこか味がまとまらないモヒートになるので、これが美味しいと、自身を持って提供したくなかった。。。)

    炭酸が苦手なら「紅茶・ハーブティー」を相棒に

    もし炭酸が苦手な場合は、「紅茶を使ってほしい」と伝えてみてください。
    特にホテルのバーなら、ティータイム用の高品質な紅茶やハーブティーが揃っています。

    ティーカクテル
    • アールグレイ: ベルガモットの香りが複雑な風味を与えます。
    • レモングラス系: 爽やかな酸味と香りがカクテルを格上げします。

    「お任せで、アールグレイを使ったノンアルコールを」という頼み方ができれば、あなたはもう立派なバーの常連客のようなスマートさです。

  • カクテルの味は「氷」で決まる。プロが教える、自宅で最高の1杯を作るための準備

    カクテルの味は「氷」で決まる。プロが教える、自宅で最高の1杯を作るための準備

    氷は「保冷剤」ではなく「材料」です

    グラス、メジャー、バースプーン。
    道具が揃ったらいよいよ実践ですが、ここで最も妥協してはいけないのが「氷」です。
    冷蔵庫の自動製氷機で作った氷は、空気が多くて溶けやすく、せっかくのお酒をすぐに薄めてしまいます。
    まずはスーパーやコンビニ、酒屋で売っている「板氷」や「かち割り氷」を買うことから始めましょう。

    こだわるなら「アイスピック」を手に入れる

    かち割り氷でも十分ですが、さらなる高みを目指すなら、大きな「板氷」を自分で割るのが理想です。
    ここで必要になるのが、アイスピック
    まずは「一本刃」のものを選んでください。
    「三本刃」は、大きい板氷を縦に割る時に効率よく割ることができますが、なくても問題ありません。

    アイスピックで氷を割る

    そして、ゆくゆくは氷を美しく整えるための「アイスナイフ」も。
    憧れの「ダイヤモンドカット」の氷を作る際は必要になってきます
    それはいつか解説しますが、まずは「硬くて溶けにくい氷」を自分の手で用意する楽しさを知ってください。

    プロが教える:氷の「詰め方」と「霜取り」

    氷を用意したら、カクテルを作る前にやってほしいことが2つあります。

    1. 氷を水で洗う(霜取り)
      冷凍庫から出したばかりの氷は表面に霜がついています。
      これをサッと水で流すだけで、余計な雑味が消え、透明感が際立ちます。
    2. 氷はグラスの「上」まではみ出すくらい入れる
      氷をケチってはいけません。
      飲み物を注いだ時に氷が浮いてしまい、グラスの底に隙間ができるのは美しくないからです。
      映えを狙うなら、グラス一杯に氷を詰め、見た目も温度も最高な状態を作りましょう。

    細かいところに気を遣ってこそバーテンダー

    お家でお酒を楽しむ時間は最高ですよね。
    プロを目指してストイックになる必要なんて全くありません。
    ただ、もし機会があれば思い出してみてください。
    バーテンダーという職人が、氷一つにどれほど凄まじいこだわりを持っているかを。

    バーテンダーが氷を割る

    それは、普通の人なら気づかないような、ほんの微かな味の違いかもしれません。
    でも、その『わずかな一歩』を譲らないために、彼らは今日もカウンターの裏で努力を続けています。

    一杯のグラスに込められた魂。
    そんなプロのこだわりを、ぜひ実際のバーで肌で感じてみてほしいなと思います。

  • 無色透明の奥深さ。「ウォッカ」を銘柄で選ぶ、バーでの粋な楽しみ方

    無色透明の奥深さ。「ウォッカ」を銘柄で選ぶ、バーでの粋な楽しみ方

    ウォッカは「個性のない」お酒なのか?

    「ウォッカとは何か?」と聞かれれば、多くの人が「癖がなくて、何にでも合うお酒」と答えるでしょう。
    確かにその通りで、カクテルのベースとして主役を立てる「究極の黒子」としての役割がほとんどです。
    私自身基本はSMIRNOFF Vodkaの青色を普段使用し、どのカクテルも美味しいものを作れていた記憶です。
    副材料の邪魔をしないんですよね。

    しかし、その中にもバーテンダーが「これは違う」と敬意を払う銘柄がいくつか存在します。
    今日はその代表的な3つをご紹介します。

    ウォッカマティーニ

    1. ロシアの誇りを継ぐ「ストリチナヤ(現:ストリ)」

    ウォッカの本場、ロシア産の代表格です。
    現在は「ストリ」という名称で親しまれています。
    非常にクリアでキレが良く、カクテルにした時に副材料の味をピシッと引き締めてくれる、プロが最も信頼を寄せる銘柄の一つです。

    Stoli Vodkaの公式サイトはこちら

    2. バーテンダー指定の定番「アブソルート」

    スウェーデン産のアブソルートウォッカ。
    スタイリッシュなボトルのデザインを見たことがある方も多いはずです。
    雑味がなく、非常にスムースな口当たりが特徴で、カクテルレシピで銘柄指定されることも多い、世界標準の一本です。

    Absolute Vodkaの公式サイトはこちら

    3. 桜餅の香りがする!?「ズブロッカ」

    今回、私が最も知ってほしいのがポーランド産の「ズブロッカ」です。
    ボトルの中に一本の草(バイソングラス)が入っているのが特徴です。
    これを一口飲んでみると、驚くはず。
    「桜餅」のような、甘く芳醇な香りが鼻を抜けていくのです。

    zubrowkaの公式サイトはこちら

    楽しみ方の提案:ズブロッカを「ロック」で

    ズブロッカロック

    カクテルのベースとして使われることが多いウォッカですが、このズブロッカに関しては、ぜひロックで頼んでみてください。
    氷が少しずつ溶け出し、香りが開いていく過程を楽しむ。
    それは「無味無臭」というウォッカのイメージを180度覆す、贅沢な体験になるはずです。