「手慣れ感」は指先に宿る。氷を自在に操るアイストングの選び方

アイストング

氷を制する者は、バーを制す

カクテル作りにおいて、氷は材料の一つです。
その氷を扱う「アイストング」は、バーテンダーにとって箸のようなもの。
流れるように無駄のない動きで氷をグラスへ運ぶ姿は、それだけで「この人は分かっている」という安心感をお客様に与えます。

トングの使い心地

選び方のポイント:手に馴染む「しなり」と「引っかかり」

市販のトングはどれも同じに見えるかもしれませんが、実は使い心地は千差万別です。

  • トングの「開き加減」:
    自分の手の大きさに合わせて、握り込んだ時に無理のない反発があるものを選んでください。
    開きすぎていると手が疲れ、閉じすぎていると大きな氷が掴めません。
    開いてないとかち割り氷を扱うのに不便です。
    適度な物を探してみてください。
  • 先端の形状:
    おすすめは、内側にしっかりと「ギザギザ(爪)」があり、氷が引っかかるタイプです。
    表面が溶け始めた滑りやすい氷でも、軽い力で確実にホールドできるものが理想的です。
    個人的に手のような形のもの、先端がまっすぐな物、フォークの様になっているものは好みでないです。
    いかに早く、繊細な動きが大切な環境において、氷が掴みそこねることは格好がつかないでしょ。
  • 手馴染みの良さ:
    ステンレスの厚みや重さも重要です。
    薄すぎてペラペラなものは安定しません。
    ある程度の重厚感がある方が、遠心力や反動を利用した「手慣れた動き」がしやすくなります。

「手慣れ感」を出すコツ

トングを持つとき、力まないことが大切です。
プロはトングを指の延長のように扱い、氷の角を軽く引っ掛けるようにして持ち上げます。
ホームバーでも、氷を「ガシッ」と掴むのではなく、トングの先端の「引っかかり」を信じて、そっと持ち上げる練習をしてみてください。
その余裕が、美しい所作を生みます。

バーツール

結びに

たかがトング、されどトング。
自分の手に馴染み、氷が吸い付くような一本に出会うと、カクテル作りは驚くほどスムーズになります。
道具にこだわり、氷を扱う時間を楽しむ。
そんな小さな積み重ねが、あなたのホームバーを本物へと近づけてくれるはずです。

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